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Thursday, May 19, 2005

北岡和義ブログ第26回 コンサドーレ札幌少女買春事件で思う日米の差

北岡和義ブログ第26回 です。プロサッカー、J2コンサドーレ札幌を運営する会社の役員(46歳)が少女買春容疑で捕まった、という記事をインターネットで読みました。社長が陳謝し、20%の減給(3か月)措置、会長は辞任と報じています。この事件に日米の反応の差を実感しました。以下、共同電です。

札幌・中央署は9日、中学2年の女子生徒2人に現金を渡し、わいせつな行為をしたとして、児童買春禁止法違反の疑いでJリーグ2部(J2)コンサドーレ札幌を運営する北海道フットボールクラブの取締役総務部長・柳沼聡容疑者(46)=札幌市中央区北五条西=を逮捕した。
 調べでは、柳沼容疑者は1月2日夕、テレホンクラブで知り合った札幌市内の当時14歳と13歳の中学2年の女子生徒を市内のホテルに連れ込み、現金1万円ずつを渡してわいせつな行為をした疑い。

このニュース、一見なんでもない、いつでも、どこでも、よくある性にまつわる個人犯罪で、珍しくもありません。ところがアサヒ・ドットコムの記事を読んでいて、社長がぼくの新聞記者の先輩で、札幌、東京、ワシントンと長く付き合っている友人であることに気づいたので、ちょっと気になりました。

お見舞いのつもりでIP電話をかけてみた。ロサンゼルスの朝は札幌では深夜、ちょうど帰宅したところで本人と話ができた。つまらん事件にひっかかり大変ですね、と言うと、問題は犯罪そのものより、報道を通じてファンに与える球団のイメージの低下、それにスポンサーが降りてしまうという経済的ダメージも大きいのだという意外と深刻な話でした。

コンサドーレ設立資金には北海道庁や札幌市のお金が入っているので、北海道の公的スポーツ団体のような見方があり、性に飢えた中年男の個人犯罪にもかかわらず、球団全体の責任が問われる事態となって想像以上に問題は大きく、連日、メディアに追われているのだというのです。

そうかなあ。アメリカだったら、どんな反応になるだろうか、とぼくはじっと考えてみました。個人の言動や犯罪で、集団全体が問われることはまずありません。ビル・クリントンがアメリカ大統領であったときのピンク・スキャンダルを思い出します。モニカ・ルインスキーという 愛人との情事が連日、メディアで取り上げられ、議会の公聴会まで開かれながら大統領職を追われる事にはなりませんでした。

大統領のピンク・スキャンダルは確かにメディアにとっては面白く、大衆の興味を惹く事件ではありましたが、だからといって大統領に懲罰的な動きにはならなかったところに公私を区別する冷静さを失わないアメリカ的公平さを思います。下半身の問題をメディアがこぞって取り上げたにも係わらずクリントンの支持率は6割を超えていたのです。

日本では俳優やタレントの息子が麻薬で捕まったり、暴力事件、飲酒運転など問題を起こすと親まで責任を取らざるを得ない破目に追い込まれます。しかもメディアの報道がそうした筋違いの責任追及を加速させるのです。これはちょっとおかしいと思いませんか。

コンサドーレの社長は新聞記者出身だけにそうした日本の世論や社会の目に敏感なのでしょう。ファンに対する謝罪は素早かったので、波紋はこれ以上広がる事はないと願っていますが、それにしても少女をいたぶった中年の総務部長、熱烈なサポーターだったそうで、その熱意が買われて専従役員に引き上げられたという経緯があり、とんでもない不祥事で球団のイメージを落とした罪は大きいですねえ
。(2005年5月19日記) 

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